(英エコノミスト誌 2010年5月29日号) 北朝鮮の友好国も敵対国も、最悪の事態に備えるべき時が来ている。 常軌を逸した平壌(ピョンヤン)の策謀家たちは、今年3月末に魚雷を発射して韓国の哨戒艦を沈没させた時、事態を読み違えたのだろうか? 57年前に結ばれた朝鮮戦争の休戦協定がこれまでで最悪と言える形で破られたことが明らかになり、その波紋は朝鮮半島をはるかに超えて広がっている。高まる緊張は、世界の金融市場をも揺り動かすほどだった。 これまでのところ、北朝鮮の無謀な挑発に対して、韓国、日本、米国が断固たる決意を示してきた。しかし北朝鮮がさらに危険な賭けに出ることも考えられる。北朝鮮周辺諸国が、これまで懸命に考えないようにしてきた想定外の事態について、対応策を考え始めなければならない時期が来ている。 国際合同調査団が、韓国の哨戒艦「天安(チョンアン)」を沈没させ、46人の犠牲者を出したのは北朝
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