準天頂衛星初号機「みちびき」を搭載したH-IIAロケット18号機が9月11日夜、種子島宇宙センターより打ち上げられた。衛星は所定の軌道に投入され、打ち上げは成功した。H-IIAロケットの成功はこれで12機連続。本レポートでは、打ち上げ結果を受け同日22時より開催された記者会見の内容をまとめてみたい。 H-IIA18号機のリフトオフ(提供:JAXA/三菱重工業) 準天頂衛星は最低3機が必要 準天頂衛星の主な目的は、都市部や山間部などで受信しにくいGPSの信号を補完することにある。GPSを使って測位を行うためには、その場所から複数のGPS衛星(4機以上)が見えることが必要になるが、ビルや山が多いと視野が遮られ、精度が悪化してしまうことがある。準天頂衛星は、なるべく日本の上空に留まるように軌道を設定。そうするとビルの谷間からでも見えやすくなるので、精度を落とさずにGPSを利用できるエリアが広がる