『京都の意匠―伝統のインテリア・デザイン』と『京都の意匠Ⅱ―街と建築の和風デザイン』を読みました。 ここに収められたものは、京都に生まれ育った私の、50年余りにわたる「眼」の記憶である。 京都の街を遊行していて、印象にのこったさまざまな意匠を拾い集めたものである。 と語る京都在住の吉岡幸雄さんが「建築空間を写して今や第一人者と信じる写真家、喜多章氏と5年間にわたって京の街を行脚し、カメラに納めてもらったこの写真」とともに、京都の意匠を自身の体験などを交えて紹介する素敵な本です。 そのサブタイトルどおり『京都の意匠―伝統のインテリア・デザイン』では玄関・窓・引手・釘隠し・欄間などの住宅建築の室内の意匠を中心に、『京都の意匠Ⅱ―街と建築の和風デザイン』では門・塀・垣・屋根・看板・暖簾・路地などの外部空間に面した意匠を中心に扱っています。 古い町屋や文人宅、寺社建築などの意匠を紹介した写真や文章