それがはじまったのが17世紀頃だと著者はいいます(あー、またしても17世紀!)。 十七世紀になると、相続者が何らかの理由で個人の財産を売りにだす際に、財産目録は印刷されるようになってくる。このとき、目録はカタログとなる。 財産の目録は"相続者が何らかの理由で個人の財産を売りにだす"ために印刷され、複製されるようになるのです。 ここからより効率的に財産を売りさばくために、オークションを行うことに発展していくのは当然の流れといえるでしょう。 カタログを作ったから、展示がはじまった(その逆ではない)こうした出自をもつ美術カタログは、現在のように美術展覧会そのものをアーカイブする存在ではなかったし、それどころか、美術カタログが生まれた時点ではまだ展覧会というイベントも、美術館という施設も存在しませんでした。 特定の家の財産として室内に閉じ込められていた美術作品を、財産目録としてのカタログが外に開き
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