福田康夫首相は12日の衆院決算行政監視委員会で、沖縄戦で日本軍が「集団自決」を強制したとする記述が教科書検定で削除されたことに関し、「11万人の県民大会があったという事実も、われわれが重く受け止める1つの理由かもしれない」と述べた。 検定撤回を求めた9月の沖縄県民大会の参加者数を首相が主催者発表通り「11万人」と述べたのは初めてで、首相は集会を受けて政府の対応を変えたことを認めた。関係者の証言では参加者は4万人強だったことが明らかになっている。 一方、決算委では民主党会派の田中真紀子元外相も質問に立ち、「前内閣の置きみやげがそろった『安倍康夫内閣』は難局をしのげるのか」と首相をただし、福田赳夫、田中角栄の両元首相による「角福戦争」さながらの激論を演じた。