京都北部の日本海に面した小さな町・伊根町は、古くから漁業が盛んで、「舟屋」と呼ばれる独特の建築文化が残るエリア。舟屋をリノベーションした飲食店や宿も点在し、海を近くに感じながら過ごせるのが魅力です。 国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている風情ある町並みや、伊根の暮らしに触れられるスポットをご紹介します。 約270年続く日本で一番海に近い酒蔵 舟屋群の一角にある「向井酒造」。 山側にある母屋では日本酒や酒粕などが買える。 伊根町に伝わる「舟屋」とは、1階が船のガレージになった2階建ての木造建築のこと。江戸初期に確認され、現在も伊根湾沿岸に約230軒が軒を連ね、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。1754(宝暦4)年創業の「向井酒造」もこの一角にあり、「日本で一番海に近い酒蔵」と言われる造り酒屋です。 杜氏の向井久仁子さん。明るく大らかな人柄でファンも多い。 13代続く歴