飽食の時代、食事のバランスが崩れてサプリメントで栄養素を補う人も多いのでは? かつて戦国時代の乱世を生き抜いた武将たちの「食」へのこだわりは並大抵ではありませんでした。合戦のときの食料問題に武将たちは保存の効く食べ物を作り、「陣中食」として用いていたのです。ということで今回は、武将たちに学ぶ「食の工夫」をご紹介します。 Photo by Thinkstock/Getty Images. ■縄としても使える一石二鳥の「芋茎(ずいき)」 芋茎とは里芋の茎を帯のように長く編み、味噌・酒・かつお節で煮込んだ後に乾燥させたもの。移動時には縄として使ったり兵士が腰に巻いて持ち歩いて、いざというときには非常食にもなりました。食べ方は、スルメのようにかじったり必要な長さ分だけちぎり、逆さまに吊るした陣笠へ投入して、水をたっぷり入れて下から火で加熱し即席味噌汁にしていたといいます。 茎から炭水化物やミネラル