俵屋宗達(たわらやそうたつ)作の国宝「風神雷神図屏風(びょうぶ)」を再現した巨大貼り絵を都立福生高校(福生市)の生徒たちが完成させ、十七日から始まった学校の文化祭「東雲(しののめ)祭」でお披露目した。百色以上の紙を貼り合わせて金びょうぶの濃淡まで見事に表現。絵画と見間違えるほどの出来栄えに、見学に訪れた保護者や地域の人らがうっとりと見入った。(加藤健太) 巨大貼り絵に取り組むのは三年目。五月から制作を始め、生徒有志や地元の中学生ら総勢二百人超が関わってきた。中心となった十三人の美術部員は、夏休みも毎日のように学校に通って切り貼りに没頭。気の遠くなるような作業を重ねてきただけあって、この日の除幕式では達成感をにじませていた。 制作では、ベニヤ板に原画を見ながら下描きした後、色画用紙を人さし指ほどの大きさにちぎり、わずかに濃さの違う一枚ずつを丁寧に貼り合わせた。金びょうぶの再現に金色の紙は一切