少し前に「敗北を抱きしめて」(ジョン・ダワー、2004(1999)、岩波書店)の上巻を読み終えて、記憶に残しておきたいのでメモ。 全体としては「日本人はアメリカから下された敗北と支配を抱きしめることで戦後復興していった」という話。印象に残ったのは戦争に負けた日本人たちがプライドを捨てて支配を受け入れていく様子。そのくやしさやたくましさ。 「敗北を抱きしめて」という表現について。実際にアメリカ軍は日本という国を女性的なものとみたて、女性の身体を抱くように支配していくという感覚があったみたい。「自分の思うような女に変えていく」というような感覚。たとえば、日本人は意思決定能力がない従属的な国民性なのでこちらから命令をだしてやらなければダメだ」みたいな表現にそれが伺えた。 というか、そういった表現をするときに具体的に頭に描かれていた「日本」のイメージというのはいわゆる「パンパン」と呼ばれていた女性