ニホンウナギの筋肉にあるタンパク質が、人間の肝機能検査に使われる血中の「ビリルビン」という物質とくっつくことで緑の蛍光を発することを理化学研究所のチームが見つけ、13日付の米科学誌セル電子版に発表しました。肝機能や黄疸(おうだん)の高精度の検査に応用が期待できるといいます。チームはウナギにちなみ「UnaG」と命名しました。 理研の宮脇敦史チームリーダーは「ビリルビン量を正確に測定すれば、新生児のビリルビン脳症の予防につながる。がん手術のときに(切除する)がん細胞だけを光らせることもできるかもしれない」と話しています。 チームは、ウナギの稚魚5匹の遺伝子を調べ、蛍光タンパク質をつくる遺伝子を発見。このタンパク質が血液の成分と反応して光ることに着目し、反応する成分をビリルビンと特定しました。ごく微量でもビリルビンがあれば光ることを利用し、これまでの測定法より10倍以上の精度で血中のビリルビン量