群馬大学情報学部教授の地村弘二は,慶應義塾大学大学院理工学研究科大学院生の岡安萌(研究当時),同 犬飼天晴,高知工科大学脳コミュニケーション研究センター教授の中原潔,同 特任教授 竹田真己らとの共同研究で,色と言葉の情報が矛盾するときに生じる「ストループ効果」は,色を答えるときではなく,色がついた単語を知覚するときに起こり,その解消には,大脳の前部にある前頭前野と,小脳の外側にある皮質が含まれるループ回路(前頭・小脳ループ)が重要であることを発見しました.今回の結果は,機能が比較的単純であると考えられてきたヒトの小脳が,前頭・小脳ループを介して,ヒトに特有な言語や,認知の制御のような高度な心理機能に関連していることを例示しています.この研究はイギリスの学術論文誌Nature Communicationsで1月11日発表されました. 1.本研究のポイント ストループ効果における言葉の影響を知