というお題での寄稿を「観世」から頂いた。 書いてはみたけれど、ぜんぜん世阿弥の身体論が出てこない文章になってしまった・・・ 観世流の広報誌という一般の方が読む機会のない媒体なので、ブログに転載して、ご高覧に供したい。 「いつもの、あの話」ですので、あまり期待しないように。 世阿弥の身体論 平安末期から室町時代にかけて能楽と武芸と鎌倉仏教が完成した。それらは日本列島でその時期に起きたパラダイムシフトの相異なる三つ相であるという仮説を私にはしばらく前から取り憑かれている。そういうときには「同じ話」をあちこちで角度を変え、切り口を変えながら繰り返すことになる。今回は能楽の専門誌から「世阿弥の身体論」というお題を頂いたことを奇貨として、「同じ話」を能楽に引き寄せて論じてみたい。 武道と能楽と鎌倉仏教を同列に論ずる人が私の他にいるかどうか知らない。たぶんいないと思う。私の鎌倉仏教についての理解はほと