沈没船に眠るシャンパーニュ2017年7月、ぼくは海底貯蔵庫で熟成させたヴーヴ・クリコの特別なシャンパーニュをテイスティングするため、フィンランド・オーランド諸島に向かった。オランダ・スキポール空港で乗り継ぎ、ストックホルム空港で降り、街の中心地で1泊したあと、ほかのジャーナリストと合流して水上飛行機でオーランド諸島のシルバースカル島に向かう、という旅程だ。 プロジェクト名を「セラー・イン・ザ・シー」、すなわち「海の中のセラー」というこの作戦は、2010年にオーランド諸島付近で、あるダイバーが200年以上前の沈没船を発見したことがきっかけとなって立てられた。そのとき、船倉からヴーヴ・クリコのシャンパーニュが47本見つかったのである。ボトルを開栓してみると、なんと、200年以上前のものにもかかわらず、品質が損なわれていなかったという。 そこでヴーヴ・クリコは、熟成プロセスに関する専門的な理解を
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