勝負はついた。数日内ないし数週間内に米国政府は事態に介入し、銀行を1行、あるいはそれ以上国有化せざるを得なくなる。 「ワシントン株式会社」に所有されるという有り難くない名誉にあずかる候補者たちは、貸し倒れによる損失、経営ミス、そして株価急落という悲しい道のりの最終局面にある。 さあ来い、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、それに諸々の地方・地域銀行よ。バラク・オバマ米大統領は得意の弁論術を駆使して「Nワード(nationalisation=国有化)」を使うのを避けるかもしれないが、間違えてはいけない。当局は確かにそこへ向かっている。 金融セクターの「日本化」を心配するのは時既に遅し なぜ、そんなに確信を持てるのかって? なぜなら筆者は本紙(英フィナンシャル・タイムズ)の米国銀行担当として、この1年間、グローバルな銀行セクターの凋落をリングサイドでつぶさに見てきたからだ。 能力