東日本大震災で発生した大津波は、地震発生後10分以内で東日本各地の沿岸に到達し、最大で高さ十数メートル以上に上った可能性があることが、古村孝志・東京大地震研究所教授らの分析で分かった。 古村教授らは、米地質調査所の解析を基に、最初の地震で南北に600キロ、東西に250キロの断層が17メートル動いたと想定。津波の発生と伝わり方をコンピューターで再現した。 その結果、津波はわずかに引き波で始まり、岩手県から茨城県の太平洋側の海岸に、早いところでは10分以内で到達。通常、津波は震源から同心円状に伝わり、震源に一番近いところに早く到達するが、今回の地震は三陸沖から茨城沖に至る南北に長い領域が動いたため、東日本の沿岸にほぼ同時に到達した可能性があるという。 【動画提供=古村孝志・東京大地震研究所教授】