法政大学教授 山本 浩 先月、日本プロサッカーリーグ、Jリーグは「クラブライセンス制度」を導入することを発表しました。J1、J2あわせて40を数えるプロサッカーのクラブに対して、日本サッカーのさらなる水準の向上や、クラブの経営のいっそうの充実を目指して制度化されたとしています。この時間は、新たに打ち出されたライセンス制度の狙いと、あり方を考えてみます。 まずは国内の状況から見てみましょう。ここに上げたのが、Jリーグが公表した最近のJリーグ全体の広告料収入の推移です。 2006年から多少の増減はありますが、大きな変化はありません。これをJリーグは「『安定的』ともいえるが、『停滞状態』と言えなくもない」と表現しています。スポンサー料と並んで重要な収入源の入場料も多少の増加はありましたが、これも頭打ちの状態です。 特に危機感が強いのは、大震災の影響もあって昨シーズンのJ1の平均入場者数が