(2013年5月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) アベノミクスに沸く日本だが、一体何が急激な変化をもたらしたのか――〔AFPBB News〕 日本が長く失われていた力の源泉を再発見したことで興奮が渦巻く中、1つ、ほとんど問われないままになっている疑問がある。日本の支配者層にこれほど急激に針路を変えさせたのは何なのか、という疑問だ。 時の権力者たちは、ある瞬間には、デフレについて打つ手はほとんどないと思っていた。ところが次の瞬間には、すべての人が新首相の安倍晋三氏と、15年に及ぶ物価下落を反転させるという同氏の使命の下に結集していた。 政策の転換が非常に劇的で、市場があまりに素早く反応したため、誰もがお金を儲けるのに忙し過ぎ、何がその変化をもたらしたのか気にする暇がない。 アベノミクスに沸く日本、投資家の挨拶は「安倍万歳」? 円相場は対ドルで77円から100円近くまで下落し、輸出業者に