新型コロナウイルス感染再拡大を受け、東京都が都内の酒類を提供する飲食店などに対し、営業時間を午後10時までとした短縮要請が3日から実施された。収束の見通しが見えない中、コロナ感染拡大予防の「新しい生活様式」を忠実に守った上での営業継続は不可能と、飲食店の存続を断念した人もいる。東京・外苑前の人気和食店「木ノ下」のオーナー、後藤知義さん(56)は「都も国も現状を知らなさ過ぎる」と話す。 ◇ ◇ ◇ 「木ノ下」は深夜まで旬の食材が楽しめる貴重な店とあって、政財界や芸能界にもファンが多かった。緊急事態宣言発令3日前の4月4日から6月30日まで休業。7月から常連客の予約だけを受ける形で、政府が発表した「新しい生活様式」を守って営業再開した。 再開に当たり、席数を3分の1以下に減らした影響から、7月の売り上げは通常の3分の1以下に落ち込んだ。感染再拡大から8月分の予約キャンセルも相次いだ。都