世界的な株高と円安で幕を開けた2013年は、ひさしぶりに明るい雰囲気に包まれている。このままの勢いで経済は上向き、日本はゆたかさを取り戻すことができるだろうか? 「未来は誰も知ることができない」ということを前提に、今年がどんな年になるのか私見を述べてみたい。 去年は6月にイギリス、アイスランド、アイルランド、ポルトガル、ギリシア、イタリア、ドイツを回った。そこで感じたのは、日本での報道と現地の雰囲気はかなり違う、ということだった。 “ヘッジファンド国家”と化したアイスランドは市場原理主義が大失敗した格好の例として取り上げられるが、バブル崩壊後の通貨安の恩恵を受け、夏の観光シーズンにはヨーロッパ中からアウトドア派が押し寄せて観光地はどこも活況を呈していた。北海道よりも広い島にわずか30万人しか住んでいないから、バブルが派手にはじけても、すこし追い風が吹けばたちまち景気は回復するのだ。 不動産