インドのジャミア・ミリア・イスラミア国立大が22日までに、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世に名誉博士号を授与したいとインド政府に提案したが、政府が却下していたことが分かった。同日付のインド紙ヒンドゥスタン・タイムズが報じた。 同紙によると、ダライ・ラマは海外の大学などから名誉博士号を授与されているが、インドの大学としてはこれまで例がなかった。インド政府筋は「インド政府はダライ・ラマを深く尊敬しているが、(ダライ・ラマを「国家分裂主義者」と批判する)中国との関係を悪化させたくない」と背景を説明した。 中国政府は、中国が領有権を主張するインド北東部アルナチャルプラデシュ州をダライ・ラマが昨年訪問した際や、シン首相が今年、ダライ・ラマと会談した際にはインド政府に抗議した。(共同)