地球温暖化ガスとして忌み嫌われるCO2(二酸化炭素)――。これを逆転の発想で活用し、環境に優しいプラスチック(合成樹脂)を製造する技術を開発したのが、米マサチューセッツ州ボストン郊外に本拠を構える化学ベンチャーのノボマーだ。 一般的なプラスチックの原料は原油。ノボマー方式でも原油を使うが、重量比で半分をCO2で代替できるのがミソ。「米国で消費される原油の約10%がプラスチック製造に使われている。その半分を削減できるのに加えて、年間数百万~数千万トンものCO2を大気中に放出することなく有効活用できる」と、ジム・マホニーCEO(最高経営責任者)は意気込む。