会議の議事録やまとめのメモには、一般的に決定事項だけを記載することが多いようです。ただ、本当に記録として残しておきたいのは反対意見のほう。じつは反対意見にこそ、会議で得た結論を実行に移すためのカギが潜んでいます。 収束プロセスにある議題が合意間近になると、ネガティブな意見はほとんど出なくなります。会議の進行を考えるとありがたいことですが、出席者がみな同じ方向を向いている状況は、ある意味で危険です。まだ表面化していないリスクを見落としていたり、以前に指摘されたリスクが放置されている可能性があります。 成功を確信していたプロジェクトが失敗するケースは珍しくありません。原因のひとつに詰めの段階で議論が甘く、リスクの洗い出しや対応に抜け漏れがあったことが挙げられます。本来であればゴーサインに近い段階においてほどネガティブな意見にスポットを当て、リスクを潰しておくべきなのです。 それを意識するために