上流設計で変化を見切る 以上,流通業界のサプライチェーンの変化に対応することのできるサプライチェーン・モデルとそれを実現するSCMシステムについて述べてきた。今回のシステムでSOAを適用し,変化への強さを実現するときに気をつけたことがある。トップダウンの設計アプローチと多層アーキテクチャの採用である。 SOAを用いたシステム設計の手順は一般に,トップダウン・アプローチとボトムアップ・アプローチに大別できる。トップダウン・アプローチは,ビジネス上のプロセスの視点から業務分析を行ってサービスを切り出してゆくやり方である。新しいビジネスのためのサービス群を用意する際に特に有効である。一方,ボトムアップ・アプローチは,既存のシステムの機能をサービスという形でラップして,他のシステムからの利用を可能にしてゆくやり方である。既存システムの機能を最大限活用する際に有効である。 今回紹介したSCMシステム
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