Windows 9xマルチタスク システムは、プリエンプティブにスケジューリング可能なマルチスレッドに対応されたものの、従来のWindows 3.xとの互換性を維持するために、重大な制限が加えられていることが分かった。Windows 2000のマルチタスク システムも、一言でいえばWindows 9xと同じく「プリエンプティブにスケジューリング可能なマルチスレッド環境」だといえる。しかしWindows 9xとは異なり、Windows 2000は、従来との互換性を意識しつつも、次世代のOSとしての将来性に重点を置き、まったく新規にカーネルを設計し直しており、Windows 9xのような互換性上の制限は存在しない(Win16Mutexなどは存在しない)。別稿の「3.Windows 2000カーネルの概要(1)」で述べたとおり、Windows 2000カーネルは対称型マルチプロセッサ システム(