2018.11.28 学問、技術、制度など多くの西洋知識を伝え、日本の近代化に深く関わった明治のお雇い外国人たち。その功績は、医学にも深く影響しています。当時の日本人医学生は、オランダやドイツなどの国々から派遣されたお雇い外国人たちから、進歩的な西洋医学を教わりました。シリーズ「日本の近代医学を支えた偉人~明治のお雇い外国人たち~」では、日本の西洋医学の礎づくりに貢献したお雇い外国人たちの、日本医学史に残る功績をご紹介します。 第3回で取り上げる人物は、指紋で個人を特定できることを発見し犯罪捜査を飛躍的に進歩させた、聖路加国際病院の創始者ヘンリー・フォールズです。 裕福なキリスト教徒の家に生まれて 1843年6月1日、スコットランド南西部の小さな街、ビースで誕生したフォールズ。父ウィリアム・ポロック・フォールズは運送業を営む商人で、敬虔なキリスト教徒でした。フォールズは兄弟たちと聖書の読解