【ソウル=桜井紀雄】21日午後、韓国中部の忠清北道堤川市にある8階建てのスポーツセンターの建物で火災が起き、聯合ニュースによると、29人の死亡が確認され、26人が負傷した。消防当局が建物内に取り残された人がいないか捜索を続けており、さらに犠牲者が増える可能性がある。 1階駐車場の車から出火したとみられ、建物全体に火が広がった。犠牲者の多くが2階のサウナ施設にいて有毒ガスの発生もあり、逃げ遅れたという。屋上に避難し、ヘリコプターなどで救助された人もいた。 在韓日本大使館によると、21日夜現在、日本人の被害情報はないという。 韓国では2014年に約300人が犠牲になった旅客船セウォル号沈没事故もあり、安全に対する不安感が強い。文在寅大統領は21日、「人命被害を最小限に抑えることに万全を期すよう」関係機関に指示した。