カノンの沢渡真琴シナリオについて。あれは気持ち悪いシナリオであると思う。もちろん、泣けるという感想はわかる。アニメとしてのできはいいし、とても共感を抱きやすいシナリオになっていると思う。が、それを感動できたというのは何か間違っていると思うのだ。 問題としたいのは、あの状態の真琴に対して、一緒にいたいと思えるかどうか、だ。 祐一や、秋子さんだって、そしてあれを見ている視聴者だって、あの状態の真琴が好きだなんて感じているのだろうか?「あー」とか「うー」とかしか言わず、一日中病人みたいな状態の人間と一緒に過ごしていたりして楽しいと思えるのなら別に文句は言わない。けれど、そういうタイプの人間はあまりおるまい。そんなの、白痴好きの特殊な趣味を持った人間くらいだ。 あの話の中には、真琴に対する同情と義務と都合のいい共感しかない。可哀想な彼女をみて、感傷的な気持ちを抱く自分に酔っているだけなのだ。だから