京友禅、皮革に染め付け 絹布の技術、風合い保つ2010年1月10日10時8分 染め上がった皮革。細かい柄がにじみなく表現され、布のように柔らかい=京都市の丸保 京友禅の繊細で優美な柄を皮革に染め付けることに、京都の呉服問屋が成功した。革の風合いを保ったまま約0.05ミリの細さで描いた柄が印刷でき、色落ちもほとんどしないという。これまで不可能とされていた技術だけに、様々な製品への応用を検討している。 成功したのは京都市の呉服問屋「丸保」。1958年創業で京友禅や西陣織の帯などを扱ってきたが、呉服市場の縮小とともに近年は減収が続く。奥田直幸社長(59)が問屋としての「目利き」経験を生かしながら、従来の商売にとどまらず、織りや染めの技術を応用した製造小売り(SPA)に乗り出そうと考え、無地が多い皮革製品に活用するアイデアが浮かんだ。 革に柄を印刷する技術はすでにあるが、印刷したままでは色落ちが避