かつて本当に竜が住んでいた湖 徹はあまり髭ずらの男とは深い話はしない方がいいと直感し、適当に挨拶した後でお湯から上がった。朝に温泉に浸かることなどないから、少し頭がクラクラした。 近くの洗い場の椅子に座り、前のシャワーを出す。一瞬、冷たい冷気が身体を包んだ。すぐにお湯が出てきた。そのままお湯加減を調整しながら身体を洗い、お湯をかける。もう一度、お湯に浸かろうか考えた温泉の手前には、ちょうど、あの男が身体を洗い終えお湯に浸かろうとしている。 徹は見て見ぬふりをして、そのまま温泉から出た。自分の洋服を置いたロッカーを鍵で開け、バスタオルで身体を拭く。ふと、ポスターに目がいった。 「かつて竜が住んでいた 竜乃湖」と大きく書かれた湖の写真のポスターが壁に貼ってある。 「竜乃湖・・・・・かつて竜が住んでいた・・・・・」 徹はポスターに書いてあるコピーに目を通した。嘘じゃなかったのか・・・・少し悪いこ
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