抜けた歯の跡に新しい歯を再生させることに、東京理科大学の辻孝教授(再生医工学)らがマウスを使った実験で成功した。 差し歯の代わりに自前の歯を育てる新治療法に道を開く成果だ。論文は米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。 辻教授らは、マウスの胎児から、歯のもとになる「上皮細胞」と「間葉細胞」をそれぞれ4万〜5万個取り出し、コラーゲンの培地で一緒に培養して歯の種となる「再生歯胚(しはい)」(直径約0・5ミリ・メートル)を作った。 この再生歯胚を、大人のマウスの抜歯した跡へ移植したところ、37日後には歯が生え始め、50日後には隣の歯とほぼ同じ高さにまで成長した。 歯の中心部には、血管や神経もできていた。歯に刺激を与えると、痛みを感じていることを示す物質も脳内に作られ、普通と変わらないほぼ完全な歯が再生されたことが確認された。
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