1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/28(金) 00:46:18.93 ID:jo+olBoY0 【Prologue】 黒の国、魔王の城の大広間で勇者と魔王は対峙していた。 今しがた勇者が開けた扉から流れ込んだ冷たい風が二人の間を無神経に通り過ぎる。 勇者「よっ」 できるだけ明るく垢抜けた声を出すよう意識して勇者はそう声をかけた。 魔王「遅い、遅刻だ!!」 できるだけ重々しく威厳のある声を出すよう意識して魔王はそう答えた。 しかし二人の声は震えており、顔は今にも泣き出しそうに歪んでいる。 涙を流すまいと必死に堪える二人の眼は既に赤く色づいていた。 2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2012/12/28(金) 00:47:19.73 ID:jo+olBoY0 魔王「貴様という奴はいつもいつも待ち合わせには遅れてくるのだな」 この小言は魔王