ヤマト運輸は法人顧客に対して一斉に運賃の引き上げを要請する。インターネット通販など大口顧客には契約見直しを打診し始めた。荷主の企業がコストを吸収できなければ、消費者が負担する送料が上がる。宅配便市場の拡大にもかかわらず、競争が激しい法人向けの単価は下落が続いていた。業界最大手のヤマトが人件費や燃料費の高騰分を料金に反映することは日本経済の「脱デフレ」の流れを象徴する。ヤマト運輸が全国の顧客に対
ヤマトホールディングスはこの夏、「バリュー・ネットワーキング」という新しい物流の形を提案しました。背景に何があるのでしょうか。 木川眞社長(以下、木川氏):「物流」は今後、過去にないほど注目されるはずだ。なぜ物流が注目を集めるのか。 日本はものづくりの国だ。第2次安倍政権が掲げた成長戦略の3本目の矢は、ものづくりの復活だ。そこで考えなくてはならないのは、なぜここ数十年、日本のものづくりが国際競争力を失ってしまったかということだろう。製品自体の魅力や品質が劣化したわけではない。為替の影響などで、ある意味でコスト競争力を失ってしまった。 では、コスト競争力を回復するために何が必要か。ものづくりのコストコントロール力を、今後さらに強化し価値を生み出すことは、私はもう限界だと思っている。それくらい日本の企業は徹底して製造原価をコントロールしてきている。原材料や部品の製造プロセスにおけるコストコント
1枚約90tの巨大なプレキャストコンクリート板が円形に並んだ姿は、まるで花びらのよう。鉄骨屋根を持ち上げながら「花びら」が開くと、大空間の体育館が半日で上棟する――。こんな前例のない工事が、ヤマト運輸が約1400億円を投じて整備する物流ターミナル「羽田クロノゲート」で最盛期を迎えている。完成すればヤマトグループ最大規模の物流施設となる。羽田に敷地10万m2の巨大施設羽田クロノゲートは、羽田空
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