金融庁は28日、ヤマト運輸が荷物の被害に備えて発送者から保険を受け付ける際に、無資格者による募集や不適切な説明をしていたとして、運送保険の募集を1月15日から1週間停止するよう命じた。保険の引き受け元の朝日火災海上保険にも、代理店であるヤマトへの指導ができていなかったとして、業務改善命令を出した。 金融庁によると、ヤマトは20年ほど前から全国の米穀店やコンビニエンスストアなどで高額な荷物の発送時に、保険販売の資格のない店員らに運送保険の受け付けをさせていた。1回あたりの保険料は平均200円程度で、無資格者による募集は年間約16万件に上るという。 保障範囲といった重要な内容の説明もしておらず、書面も配っていなかった。資格がある社員が募集した案件でも、説明不足や書類の不備が目立った。運送保険に入らなくても、運送業者のミスで被害が生じれば、運送業者が賠償責任を負う。こうした適切な説明があれば