「とらドラ!」を最新の7巻まで読みました。シャレにならないぐらい面白いですが、7巻のストーリーは辛すぎ。読んでから丸一日、鬱々と過ごしました。この小説は「超弩級ラブコメ」を謳ってるけど、この巻はもう完全にcomedy(喜劇)じゃなくてtragedy(悲劇)ですね。ここまで読んだ後だと、コメディ色の強い最初の方まで悲劇的に見えてくる。 4巻までは普通にラブコメだけど、そこで描かれた明るさが、以降の暗さを際立たせています。特に、変な言動を連発する面白元気キャラだった実乃梨が、その後どんどん塞ぎこんで潰れていくところが悲惨すぎる。この小説ってほんとにラブコメかなぁ。コメディ部分は面白いし、文章の量で言えば大半はコメディなんですが、印象に残るのはシリアスな部分ばっかりです。短い中にいろんなものが凝縮されていて、重すぎる。 喜劇は、悲劇と表裏一体で、原因が示されると悲劇に反転することがあります。