このところ、グングンと売れ行きを伸ばしている家電がある。それは「電気ケトル」だ。ティファール社の製品を中心に、電気ポットの市場を侵食する勢いだ。だが、意外なことに、日本の大手ポットメーカーからは、電気ケトルは商品化されていなかった。 そこに風穴を開けるがごとく、最大手がついに参入した。象印マホービンが、「CK-BA10」を発売するのだ。 なぜこれまで電気ケトルが出なかったのか? そして、象印が作るケトルの特徴とは? CK-BA10からは、変わり続ける「日本の生活スタイル」が見えてくる。 ● 日本製電気ケトルがなかった理由は「安全性」問題にあった!! 「実は、日本のメーカーは、電気ケトルを『出せなかった』んですよ」 象印で電気ポットと電気ケトルの商品企画を担当する、商品企画部の西広嗣さんはそう切り出した。 出せなかった理由とは安全性だ。 電気ケトルは、電気を使ってお湯を沸かす、いわば「やかん