なぜ生後間もない乳児を…? 栃木県足利市で発生した連続乳児骨折事件で、傷害の罪に問われた同市若草町、無職、五月女裕子被告(29)の初公判が9日、宇都宮地裁足利支部(宮崎寧子裁判官)で開かれた。不可解な事件の犯行動機を知ろうと、法廷には大勢の報道陣や市民らがつめかけた。 午後1時35分。五月女被告は黒と灰色のボーダーシャツに黒い七分丈ズボン、サンダル履きというラフな格好で入廷した。 48席の傍聴席を埋め尽くした人の数に驚いたのか、一瞬目を大きく開いた。すぐに、うっすらと笑みを浮かべながら被告人席につく。名前や住所を問う裁判官の質問にも、早口ながらハッキリと答えた。 起訴内容を認めた被告に対し、検察官が冒頭陳述を始めた。 「被告は子どもをたくさん産んで、夫婦と子どもで幸せな生活を送るのが夢だったが、現実には、離婚して子どもも一人だけの母子家庭だった」 五月女被告は高校を卒業後、調理師の専門学校