「図書館」に足を向けてもらうことが,「図書館」のある地区の活性化につながれば,「図書館」に出向いてもらうこと自体に価値が生まれるはず,とこのところ考えています.これは専門図書館はさておき,公共でも,大学でも,学校でも事情は変わらないと踏んでいます.ところによっては大学の中央,まちの繁華街に図書館があることもありますが,機能はともかく,むしろ図書館の立地はこれまで郊外を志向してきたのではないかしら? 少なくとも『市民の図書館』は先考の指摘の通り「郊外型公共図書館」(1970年代に林立した,ニューファミリーの多く居住するベッドタウンとかニュータウンとか呼ばれてきた郊外型集合住宅を,主な来館者群として捉えている)に来館者を呼び込むための運営メソッドだったわけですよ.メソッドを「バイブル」と誤読した一群の方々から,日本の公共図書館の悲劇はもたらされた,という話は繰り返してきたからここではしませんが