専門職の人を労働時間規制から外す高度プロフェッショナル(高プロ)制度で、在社した時間と社外の労働時間が月間400時間以上だった人が、2カ所の職場でいたことが厚生労働省への報告で明らかになった。一般労働者の場合に「過労死ライン」とされる100時間を125時間以上も上回る。当初から指摘された働き過ぎを助長する懸念が現実化している格好だ。(池尾伸一) 高度プロフェッショナル制度 トレーダー、コンサルタントなど5業種の年収1075万円以上の社員を対象に労働時間上限、割増賃金などの規定を除外する。本人同意が条件。今年3月末時点の対象は665人と、前年から113人増加。導入企業・事業場は21社(22カ所)と1社(1カ所)増えた。健康管理時間の40時間超の部分が月100時間を超えると医師面接を受けさせる義務がある。