NHK連続テレビ小説『あまちゃん』は、最高視聴率22.8%を記録するなど絶好調。主人公の母親役の小泉今日子が歌う挿入歌『潮騒のメモリー』は初登場でオリコン2位を記録した。その脚本を担当したのが、数々の人気ドラマの脚本を手掛ける宮藤官九郎氏(43才)だ。これまでも多くのヒット作を連発してきた。クドカンの脚本はなぜ面白いのか? 芸能・ドラマ評論家の木村隆志さんが分析する。 * * * 宮藤官九郎さんは、“背骨力”が強い脚本家です。脚本の根幹と言いますか、“背骨”みたいなものがしっかり通っているから、テイストが違うどんな題材が来ても対応できる上に、クドカンワールドを作り上げることができる。朝、昼、そして夜、深夜ドラマと視聴者の層が違うどの枠にも自由自在に順応できるのです。 また、人間ドラマを描くのがすごく上手です。喜劇が得意と見せかけて実は家族モノや感動モノが得意で、ホロッとさせるのがうま