1959年生まれ、千葉市出身。85年東北大学医学部卒業、89年同大学大学院医学研究科修了。スウェーデン王国カロリンスカ研究所客員研究員などを経て、14年から現職。17年から東北大学スマート・エイジング学際重点研究センター長も兼ねる。「脳トレ」で知られ、主な著書に「スマホが学力を破壊する」「さらば脳ブーム」など。(写真:竹井 俊晴) コミュニケーションに関わる脳の活動を研究されています。最近の研究結果からはどんなことが分かっていますか。 川島隆太・東北大学加齢医学研究所所長(以下、川島氏):コミュニケーションが深まってお互いを理解し、共感するようになると、脳のある部分の活動が同期する現象が起きることが明らかになっています。 発見のきっかけは、絵本の読み聞かせでした。親が子どもに読み聞かせをしているときに親子の脳を測定すると、親は読み上げているだけ、子どもは聞いているだけなのに、この現象が起き