6月12日、米国の地上波テレビ放送がデジタルに完全移行した。そしてここ日本でも、2年後の2011年7月24日に「地デジ完全移行」が実施される。米国の状況を参照しながら、日本の地デジ移行状況について考えてみよう。 移行が必要なそもそもの理由 テレビ放送のアナログからデジタルへの移行は、各国において国策に近い形で進められている。その理由はいくつかあるが、代表的なものを2つ挙げてみよう。 1つは放送サービスの高度化。デジタル化によりいくつかの電波帯域(セグメント)が1つのチャンネルを構成することで複数番組の同時放送が可能になり、電子番組表(EPG)が標準対応されるなど、大幅な機能向上が見込まれる。双方向通信の実現も、その理由に含まれるだろう。 電波の有効利用も大きな理由だ。日本の場合、地デジへの完全移行により、現在利用されているアナログ/デジタル用の帯域(370MHz)が240MHzへと、約35
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