問のあるところに答えあり。 僕は色々な物事に苛々するし反感を覚える人間なのだけど、その中でも特に「答えのない云々」にはすっかり呆れ果てている。それらは物事をちゃんと考える気のない人間が使う免罪符に過ぎないんじゃないか、と思う。 例えば、大学に入る前には、「大学の学問には答えがない」というようなことを散々聞かされた。身の回りの大人から、学校の先生から、同級生から、テレビから、新聞から、散々に聞かされた。当時から物凄く疑わしく思っていた言葉だけれど、今はもっと疑わしく思っている。正しい問のある場所に、正しい答えはあるものだ。「答えがない」なんてチープな言葉で学問を言い表すのは安易でしかない。 いや、もちろん、学問は未知の世界を開拓する営みなのだから、学問的な問の多くは、未だ答えが見つかっていない問だ。それらの中には、答えるための材料が現在揃っていない場合もあるだろう。だけど、それらは答えが存在