中国海軍所属とみられる潜水艦が19日に沖縄県・南大東島の接続水域内で潜航した際、海上自衛隊の哨戒機がこの潜水艦に音響探知機(ソノブイ)の音波を当てていたことが分かった。 複数の政府関係者が20日、明らかにした。 この水域での潜水艦潜航は今月に入って3件発覚し、中国公船が尖閣諸島(沖縄県)周辺の接続水域内での航行などを繰り返していることと関連する可能性があり、けん制するためとみられる。政府は今後も監視、警戒態勢を強めていく方針だ。 潜水艦の識別には通常、艦艇の出す音をとらえる音響探知機を哨戒機から投下し、固有のスクリュー音を聴取して艦種を特定する。この際、相手側に探知されないよう探知機から音波は出さないが、音波をあえて出すことで、相手に日本側が監視していることをわかるようにしたとみられる。