昨年末に発表された経済協力開発機構(OECD)の国際的な学習到達度調査(PISA)でトップの成績をあげたフィンランドに、日本から注目が集まっている。しかし、その反響に戸惑っているという内容の電子メールが現地の日本人女性教師から朝日新聞へ寄せられた。「フィンランドは日本で言うような意味での教育熱心な国ではない」。調査結果の見方についても、専門家から「正しい分析を」という指摘がある。 フィンランド在住の菊川由紀さん(46)は96年からヘルシンキ市内の高校で日本語を教えている。 最近、男子生徒に「フィンランドはPISAで世界一だったのよね」と聞いた。どの生徒も一様に「特別なことは何もしてない。どうしてだろう」と、不思議な顔をした。 子どもたちの学習態度はどうか。たとえば、学校が出す宿題について、子どもの受け止め方は日本とは違う。 一方的に、これをやってきなさいと言っても、なかなかやってこない。し