「空飛ぶじゅうたん」の収録風景。画面に映ってもいいように、カメラマンやディレクターもレンジャーの衣装を着る ばかばかしいほどのスケールとスタイリッシュな映像で、さまざまな科学現象を見せたEテレ「大科学実験」。(片山一弘) 待望の新作の制作が始まった。新たな実験の現場を訪ね、スタッフに意気込みを聞いた。 2011年の暮れ。東京・渋谷のNHKのスタジオで「空飛ぶじゅうたん」と題した実験が行われた。 磁石同士の反発力で、人を乗せたじゅうたんを宙に浮かせることができるのか。じゅうたんだけでは柔らかすぎるためアクリル板の上に敷くこととし、上下2枚のアクリル板に各7000個の磁石が敷き詰められた。 「磁石同士が干渉して跳ねてしまったり。磁石を貼るのに丸4日かかりました」とNHKエデュケーショナルの森美樹プロデューサーは苦笑する。 1月初旬には、山梨県甲斐市の日本航空高校で、26万本の輪ゴムをつないだ巨