JFE条鋼姫路製造所では4月から電気料金が4割値上がりする=兵庫県姫路市 【高木真也、大和田武士】電気料金の値上がりで、電炉業が事業戦略の転換を迫られている。夜間の安い電気で鉄くずを溶かして鋼材をつくるビジネスモデルが成り立たなくなりつつある。各社はコスト削減だけでなく、収益性の高い新製品の開発や海外市場への進出に生き残りをかける。 新日鉄住金系の合同製鉄は3月29日、2013年3月期決算の純損益を10億円の黒字から160億円の赤字に下方修正すると発表した。中国から安い鋼材が入ってきていることに加え、電気料金値上げの影響を織り込まざるを得なかった。 業界2位のJFE条鋼は昨年末、姫路製造所(兵庫県)の電気料金を4月から約4割、年約8億円値上げすると関西電力から伝えられた。12年3月期の純損益は15億円の赤字だったが、値上げは収益をさらに圧迫する。生産の効率化だけでなく、事務棟のコピー