狂気のジェンダーフリーと取り組む際、ジェンダーのみならずセクシュアリティの問題は避けて通れない。「男/女らしさについての通念、男/女とはこういうものという通念」(大沢真理・東大教授)であるジェンダーが社会的、文化的に形成されたとすれば、男女それぞれの性的指向が異性に向かうことも社会的、文化的に刷り込まれた思い込みのゆえで、性的指向が同性に向かって何が悪い? と既存の性的秩序に反旗を翻すことが可能になるからだ。伝統やルール、通念のたぐいを社会による「押し付け」、自由を抑圧する「縛り」と捉えるアナーキストや文化マルキストには、ジェンダー&セクシュアリティの思想はたまらない蜜の味がするのだろう。 Sexual Science06年7月号に「息子がゲイなのは、育て方が悪かったため?〜カミングアウト電話相談に誤解・孤立の声」と題する記事が載っている。 「カミングアウト無料電話相談」を行い、「『社会の