著書『年収443万円』では、ある保育運営会社の本部に転職した男性(48歳)が管理職として採用されたが、転職前の年収800万円から520万円にダウン。「社長と社長の取り巻き連中の役員だけ報酬が高く、ほとんど仕事をしていない。保育士の待遇改善などについて社長に物申した幹部は、賃金を25%カットされる始末でした」と嘆いていた。 また、これまでの取材で数多くの保育士から「あんなに立派な本部が必要なのだろうか」「本部の経費はどこから出ているのだろうか」「次々に保育園を作る資金に保育士のための人件費が回ってはいないか」という疑問の声が聞こえていた。 筆者は機会のあるたびに事業者に対し、各保育園からいくら本部に運営費を流用しているかの取材を試みたが、回答する事業者はなかった。そこで今回、筆者が東京都に情報開示請求を行うと、保育運営会社が本部経費として都内の認可保育園からいくら運営費を回したのかという実態
![役員は報酬数千万円、保育士は300万円台…独自調査で見えた、保育運営会社「本部経費13億円」の実態(小林 美希)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c2f8b65921a50358fd3a0a976ec5fd6c881fbbb7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fd%2F6%2F1200m%2Fimg_d60aeb39b5e3f98ec83d1fd1bd05579b64193.jpg)