自ら「低恋愛偏差値」と名乗り、ダメダメなラブソングを歌う3人組ギターロック・バンド、空想委員会が、メジャーデビュー作となった『種の起源』からおよそ1年半ぶりとなる2ndアルバム『ダウトの行進』をリリースする。シンプルなギターロック・サウンドだった前作とは打って変わり、今作では様々な音色を散りばめたバラエティ豊かなアレンジを展開、バンドとしての引き出しの多さを見せつけている。また、ヴォーカル三浦隆一の書く歌詞の世界も、音楽への感謝を歌にした「ミュージック」をはじめ、自らの死生観と真っ向から向き合った「新機軸」、Perfumeにインスパイアされて(!)書いたという「ワーカーズアンセム」など、内向きの妄想系ラブソングばかりでなく外の世界へと目を向けた楽曲がグッと増えているのが印象的だ。メジャーデビューから1年以上が過ぎ、活躍の場を広げていくことによって、3人の見える景色も変わりつつあるのだろうか