プラセボ効果(プラシーボ効果)は、薬効成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒する効果のことだ。思い込みの力が状態を変化を起こさせる、まさに病は気からを実証したようなものだ。 与えられた薬はまったくの偽物なのに、患者は気分が良くなり、身体の症状まで治ってしまう。プラセボ効果に関しては、かねてから研究者の注目を集めてきた。この仕組みを理解すれば、治療効果を得ることができるのみならず、使用する薬剤も減らすことができるからだ。 さて我々も、この不思議なプラセボ効果に関して学んでいくことにしよう。 10. プラセボ効果に関する初めての実験 この画像を大きなサイズで見る プラセボ効果に関する初めての実験は18世紀後半に行われた。これは、イライシャ・パーキンズというコネチカット州の医師が”トラクター”という医療機器の効果に疑いを持った英国人医師のジョン・ヘーガースによる